ゆるやかにゾーニングされた、
開放感のあるクリエイティブ空間。

Mさまとの出会いは、個別相談会でした。
中古マンションの購入からリノベーションまでを一貫してサポートしてくれる会社を探していらっしゃいましたが、なかなかMさまの理想をわかってくれる会社が見つからずお困りの様子でご来場。デザイン関係のお仕事をされているMさまは、日々素敵な空間を訪れたり、書籍や写真をじっくりと見てインプットすることもお仕事のひとつ。

相談会には、検討中の物件図面に写真とイメージを書き込んだA3サイズの資料を持参され、理想のリノベーションについてたっぷり具体的にお話をお聞きしました。その熱量に、プランナーの私も心が躍ったのを覚えています。

今回のリノベーションでは、ワンルームをゆるやかにゾーニングし、アトリエのようなラフな素材感と、スイッチや照明器具までこだわった空間づくりを目指しました。キッチン・ダイニング、リビング兼ワークスペース、寝室・ウォークインクローゼットをゆるやかに仕切り、開放的でありながら気持ちを切り替えやすい間取りとしました。

特に、キッチンからワークスペースまで続く一体感のある空間には、天井や一部の壁をコンクリート躯体現しとし、その他は漆喰の塗り壁で素材感のある仕上がりに。ラフな空間の中に、シナ材を使った造作キッチンや、おばあさまから譲り受けたという家具、こつこつ集めてきた小物が調和しています。

思考を整理しながら新しいアイデアを生み出せるアトリエ空間になりました。

また、洗面台の横にはニッチを設け、扉も塗り壁で仕上げることで壁面と一体感を持たせています。
奥には深さのある収納棚を設置し、使いやすさと見た目のすっきり感を両立させました。

調和した素材感のある空間の中に、Mさまの個性がたっぷりと詰まっていて、クリエイティビティが刺激されるアトリエ空間が完成しました。